例えば、カレンダーに登録した行動の開始日時が近づいてきたときに、その行動の所有者に「スケジュールが近づいてきたよ!」と通知したい。こんなニーズあると思います。
Salesforceではそんな時、どうやってやればよいのかな、やっぱり開発が必要なのかな、と思ってしまうかもしれませんが、開発は不要です。ワークフロールールのタイムトリガを使えばプログラムを書くことなく実現できます。
今回は、仮にこんな要望があった場合の実装の流れを書いていこうと思います。
カレンダーに登録した行動の開始1時間前に所有者宛てにメールを送信する。 |
メールテンプレートの作成
まずは通知するメールのテンプレートを作成します。今回はclassicメールテンプレートで作りました。

ワークフロールールの作成
続いてワークフロールールを作成します。対象のオブジェクトは行動になります。

次にルールの詳細を設定していきます。ちなみに、この画面ではまだ1時間前にメールを送信することの設定はしません。

★ポイント★
・評価条件
この後の手順でタイムトリガを作成していきますが、タイムトリガを使用するためには「作成されたとき」または「作成されたとき、およびその後基準を満たすように編集されたとき」のどちらかを選択する必要があります。
・ルール条件
ルール条件にはワークフローアクションが実行される条件を設定します。例えば今回の要件にプラスアルファして「特定の条件を満たす行動に対してのみメールを送信する」とする場合には、ここにその条件を設定します。
特に条件が不要であれば「次の場合にこのルールを実行」を数式にして、trueと書いてあげるだけでも動きます。が、上画像のような設定にしておくことをオススメします。評価条件で「作成されたとき、およびその後基準を満たすように編集されたとき」を選択した場合、ルール条件で設定された項目に変更があった際にワークフロールールの再評価が行われます。開始日時が変更された場合を考慮するならば上画像のような設定をします。
ワークフロールールの条件の設定
タイムトリガの作成
続いてタイムトリガを追加します。

下画像のように設定すると、開始予定日時の1時間前にアクションが実行されるようになります。

なおタイムトリガでサポートされているのは日と時間のみです。時間も整数で入力しなくてはいけないため(0.5時間のような入力はできない)、もし分や秒きざみでアクションを実行したい場合には別の手段が必要になります。
時間ベースのアクションとタイムトリガの考慮事項
ワークフローアクションの作成
続いてタイムトリガで実行されるワークフローアクションを追加していきます。

今回の例では「新規メールアラート」を選択します。下記のような設定で、行動の所有者に対してメールが飛んでいくようになります。
※メールテンプレートには、上で作成したclassicメールテンプレートを指定します。

ワークフロールールの有効化
最後にワークフロールールを有効化します。

有効化の際に下記のようなメッセージが出た場合、デフォルトのワークフローユーザを指定します。
Salesforce 組織のデフォルトのワークフローユーザの特定

動作確認
以上で設定は終わりになります。試しに行動を登録してみます。

ちょうど1時間前にメールが届きました!

今回はスケジュールした1時間前にメールで通知する、という例でタイムトリガを使いましたが、色々な場面で活用できます。標準カスタマイズなので低コストで実装できるのが良いですね。
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